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Let's Do It(Let's Fall In Love) [曲の備忘録 ~スタンダード]

Cole PorterのDVD「De-Lovely」の中で、アラニス・モリセットが歌っていました。

歌詞が特徴的。

【曲名】 Let's Do It(Let's Fall In Love) (1928年)
- Music and Lyrics by Cole Porter


【曲について】
実は、かなり、きわど~い曲です。
Let's Do It の 'it' は、言わずもがなセクシャルな表現を婉曲的にしたものですが、歌詞の中にも、動物や魚の名前なんかに紛れて、いくつかそんな感じの婉曲表現があります。でもメロディーに乗せると、そんな歌も愉快になっちゃうのです。

ところで、これはColeの最初のList Song
リストソング」というのは、その名の通り、曲の全体もしくは一部が、一覧を読み上げるような構成になっている歌のこと。

例えば、「My Favorite Things」「Route 66」「50 Ways to Leave Your Lover」なんかがそうです。マドンナの「Vogue」もそう。

Coleは、現代のミュージカルの前身といわれる、サヴォイ・オペラ(19世紀後期・イギリスで発展したコミックオペラ)の影響を受けていたようです。
サヴォイ・オペラでは、こういう「リストソング」が多用されていました。

リストソングは、徐々に滑稽な内容になっていくことが多いようです。この曲もそうですね。


意味はこんな感じ。

無口な青い鳥が 春になって歌い始めるとき
小さな谷底でブルーベルの花が ディンドンと鳴り始めるとき
仕事中に憂鬱な事務員が 空に浮かぶ月に向かって歌い始めるとき
自然が私たちに、恋に落ちよと言っているんだ

だから鳥も蜂も、教育を受けたノミですら、恋に落ちる
さあ恋をしよう

スペインじゃ上流階級もやってる

リトアニア人やレット人もやってる

アルゼンチンでは 手段も選ばずやる人もいるようだ

ボストンでは 豆ですら恋に落ちるらしい

ケープコッドの貝も、怠け者のクラゲも

ロマンティックなトビコも

洗練されたテントウ虫のレディも

じゅうたんの中では蛾もやってる 防虫剤なんか効果なし

君だって、こっそり恋をするに違いない
君と僕だってできるだろう
さあ恋に落ちよう


う~ん、粋である。とくに、ボストンの豆っていうのが。
省きましたが、他にも電気ウナギやら蚊も出てきます。
一体何コーラスあるんだ?? 歌詞を順番通りに覚えるのは無理だろうな~。


ちなみにColeが最初に作った原曲、コーラスの出だしは
And that's why
Birds do it, Bees do it.


ではありませんでした。もともとは
Chinks do it, Japs do it.

だったようです。中国人と日本人を侮蔑した呼び方で歌うのは失礼だと気付いて、後に本人により変えられました。


↓「De-Lovely」のアラニス


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コメント 3

Megu♪

この譜面が欲しくて"Cole Porter"の譜面集を買ったの。
今度、コピってくね〜♪ ある?
by Megu♪ (2010-10-12 23:11) 

Megu♪

わ、Kim Basingerのは、まさに
>言わずもがなセクシャルな表現を婉曲的にしたもの
っぽくなってます。最後はエロエロ(笑)
http://www.youtube.com/watch?v=hQdnPxWu7zQ&NR=1
by Megu♪ (2010-10-13 10:28) 

TOMOX

Meguさん>
これはすごいですね。。。
この内容の歌を、軽快に歌っちゃってこそ、いいような気がしますけどね。
by TOMOX (2010-10-13 21:40) 

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