Dream a Little Dream of Me [曲の備忘録 ~スタンダード]
本当に本当に久しぶりの「曲解説」投稿。
歌の生徒さんたちがよく「この曲をやりたいです!」と持ってきてくれるのですけど、私が知っている歌ばかりでもなく、私自身が歌えないとキチンと教えられないので、こうなると私が一度練習してみないといけないわけです。
最近私がライブで歌う新曲は、そういった「生徒さん紹介による生徒さん好みの曲」がちらほら紛れています。
これ、秋の銀座でも多分歌いますよー。
【曲名】 Dream a Little Dream of Me (1931年)
- Music by Fabian Andre and Wilbur Schwandt
- Lyrics by Gus Kahn
【曲について】
リリースされるや否やヒット曲となり、これまで数多くのシンガー達にカバーされ続けてきました。
暗いニュースの多かった世界恐慌の時代に世に出て、アメリカの人たちを癒した曲の一つです。
さて、意味はこんな感じ。
星たちはあなたの上に明るく輝き
夜の風はささやくよう「愛しているよ」と
鳥たちはプラタナスの木で歌っている
「私の夢を見てね」
「おやすみ」と言ってキスをして
ぎゅっと抱きしめて「君に会いたくなるよ」と言って
私がこの上なく一人ぼっちで寂しい時に
「私の夢を見てね」
星灯りが薄らいでもなお あなたを想い続ける
あなたのキスを望みながら
夜明けまでずっと
こんなことを言いながらね
陽があなたを照らす時間まで 良い夢を見てね
全ての悩みを取り払ってくれる良い夢を見て
そして それがどんな夢であったとしても
あなたの夢に私がいますように
歌の生徒さんたちがよく「この曲をやりたいです!」と持ってきてくれるのですけど、私が知っている歌ばかりでもなく、私自身が歌えないとキチンと教えられないので、こうなると私が一度練習してみないといけないわけです。
最近私がライブで歌う新曲は、そういった「生徒さん紹介による生徒さん好みの曲」がちらほら紛れています。
これ、秋の銀座でも多分歌いますよー。
【曲名】 Dream a Little Dream of Me (1931年)
- Music by Fabian Andre and Wilbur Schwandt
- Lyrics by Gus Kahn
【曲について】
リリースされるや否やヒット曲となり、これまで数多くのシンガー達にカバーされ続けてきました。
暗いニュースの多かった世界恐慌の時代に世に出て、アメリカの人たちを癒した曲の一つです。
さて、意味はこんな感じ。
星たちはあなたの上に明るく輝き
夜の風はささやくよう「愛しているよ」と
鳥たちはプラタナスの木で歌っている
「私の夢を見てね」
「おやすみ」と言ってキスをして
ぎゅっと抱きしめて「君に会いたくなるよ」と言って
私がこの上なく一人ぼっちで寂しい時に
「私の夢を見てね」
星灯りが薄らいでもなお あなたを想い続ける
あなたのキスを望みながら
夜明けまでずっと
こんなことを言いながらね
陽があなたを照らす時間まで 良い夢を見てね
全ての悩みを取り払ってくれる良い夢を見て
そして それがどんな夢であったとしても
あなたの夢に私がいますように
All The Things You Are [曲の備忘録 ~スタンダード]
昔セッションに行くと、よくインストの人たちが演奏していて、「これ何度も耳にするメロディーだし大好きなんですが、曲名なんでしたっけ」という感じの曲がいくつもあったのですが、そのうちの一つです。
一度歌おうとしてみたら、部分的に転調する感じの複雑なコード進行が難しくて、
あっさり諦めてしまってから何年か過ぎ。
「そろそろ、どスタンダードを歌いたい!」という気持ちになりましたので、
やっぱり歌うことにしました。
複雑ですが、やはり他にはない美しいメロディーです。
【曲名】 All The Things You Are (1939年)
- Music by Jerome Kern
- Lyrics by Oscar Hammerstein II
【曲について】
「Very Warm for May」というミュージカルのために作曲されました。
このミュージカル自体は人気が出なかったようですが、一方で劇中歌だったこの曲は
そのメロディーの美しさゆえ、あらゆる大物ミュージシャンにカバーされ続け、もう知らない人はいないぐらいの超有名スタンダードになりました。
「君は我がすべて」という邦題がつけられています。
バースがありますが、ほとんど歌われません。
コーラス部分はバラードで歌われることが多いですが、私はちょっと変えて歌ってみようと思います。
さて、意味はこんな感じ。
春を待ちこがれて
孤独な冬がとても長く感じるように
君を想っている
息さえ聞こえない夜の静寂が
これから始まる愛の歌を予感させる
君は 星を照らす天使の光
僕にとって一番大切なのは
君をつくる全てのことだ
いつの日か
僕のこの腕で君を抱こう
そしていつの日か
神々しいほど素晴らしい瞬間が訪れるんだ
君の全てが僕のものになる瞬間!
Caravan [曲の備忘録 ~スタンダード]
2014年の映画「セッション(原題:Whiplash)」は、ご覧になった方どれくらいいるでしょうか。
ジャズの名門校に入学した主人公と、超スパルタ鬼教師のドラマ。
鬼教師役 J.K.シモンズの演技が凄まじく、彼はこの作品でオスカー俳優となりました。
私は、「この映画だけは観たい!!」と思い、
当時まだ小さかった息子が幼稚園に行っている間の、束の間の自由時間に、朝イチで映画館へダッシュして一人で観たのでした。
内容は刺激が強すぎて、朝イチで観る映画ではありませんでしたが(笑)
この映画の終盤で、主人公が鬼教師に対して実力を見せつけるべく演奏される、
10分近くにも及ぶセッションは圧巻でした。
鬼教師もすごかったけど、この主人公役のマイルズテラーもすごくて、
このセッションでドラムを叩きすぎてシンバルに飛び散った血は、本物だったそうです
その時の曲がこれ。「Caravan」でした。
【曲名】 Caravan (1936年)
- Music by Duke Ellington and Juan Tizol
- Lyrics by Irving Mills
【曲について】
デュークエリントン作曲。アフロ・キューバン・ジャズの代表曲とされています。
エリントン自身お気に入りの曲だったそうです。
後から歌詞がつけられたものの、歌よりは、やはりインストで演奏されることが多い曲です。
エキゾチックな雰囲気漂うラテンのナンバー。
キャラバンって日本の車の名前にもなっていたりするけど、ところで何?
もともと商人たちが交易をする際、ラクダや馬に荷物を乗せて砂漠のルートを通って行った、
「商隊」のことだそうです。
歌詞を見ると、この交易のために長い時間旅をしていた男女の間に芽生えた恋を
イメージされているのかなと思います。
歌詞の意味はこんな感じ。
夜空に高く星は輝き
そのかすかにゆらめく神秘的な光は
私たちのキャラバンを照らす
私の肩にもたれてお眠り
砂漠を旅する間ずっと
この思い出をずっと胸に刻めるように
ああなんと刺激的で なんと魅力的なんだ
あなたがこの腕に抱かれて休むとき
私は魔法の魅力に身を震わせる
一面の紺碧の夜空の下
愛の夢が本物になる
私たちの砂漠のキャラバンで
ジャズの名門校に入学した主人公と、超スパルタ鬼教師のドラマ。
鬼教師役 J.K.シモンズの演技が凄まじく、彼はこの作品でオスカー俳優となりました。
私は、「この映画だけは観たい!!」と思い、
当時まだ小さかった息子が幼稚園に行っている間の、束の間の自由時間に、朝イチで映画館へダッシュして一人で観たのでした。
内容は刺激が強すぎて、朝イチで観る映画ではありませんでしたが(笑)
この映画の終盤で、主人公が鬼教師に対して実力を見せつけるべく演奏される、
10分近くにも及ぶセッションは圧巻でした。
鬼教師もすごかったけど、この主人公役のマイルズテラーもすごくて、
このセッションでドラムを叩きすぎてシンバルに飛び散った血は、本物だったそうです
その時の曲がこれ。「Caravan」でした。
【曲名】 Caravan (1936年)
- Music by Duke Ellington and Juan Tizol
- Lyrics by Irving Mills
【曲について】
デュークエリントン作曲。アフロ・キューバン・ジャズの代表曲とされています。
エリントン自身お気に入りの曲だったそうです。
後から歌詞がつけられたものの、歌よりは、やはりインストで演奏されることが多い曲です。
エキゾチックな雰囲気漂うラテンのナンバー。
キャラバンって日本の車の名前にもなっていたりするけど、ところで何?
もともと商人たちが交易をする際、ラクダや馬に荷物を乗せて砂漠のルートを通って行った、
「商隊」のことだそうです。
歌詞を見ると、この交易のために長い時間旅をしていた男女の間に芽生えた恋を
イメージされているのかなと思います。
歌詞の意味はこんな感じ。
夜空に高く星は輝き
そのかすかにゆらめく神秘的な光は
私たちのキャラバンを照らす
私の肩にもたれてお眠り
砂漠を旅する間ずっと
この思い出をずっと胸に刻めるように
ああなんと刺激的で なんと魅力的なんだ
あなたがこの腕に抱かれて休むとき
私は魔法の魅力に身を震わせる
一面の紺碧の夜空の下
愛の夢が本物になる
私たちの砂漠のキャラバンで
Tristeza(The Deep Sadness) [曲の備忘録 ~スタンダード]
歌の生徒さんが
「先生、Tristezaって分かりますか? 私、ああいう曲が歌いたくて。」
友人のピアニストが
「Tristezaって知ってる? 明るい感じの曲だからキッズライブでいいんじゃないかな?」
と、何度もその曲名を耳にする機会があったので、どんな曲か調べてみました。
なるほど、曲調はとても楽しそうなボサノバ!
「ラララ〜ラ〜」が何度も繰り返される。きっと楽しい内容の曲に違いない!!
【曲名】 Tristeza ( Portuguese:1966年 / English:1980年 )
- Music and Lyrics by Antonio Carlos Jobim
【曲について】
ブラジル音楽を代表する作曲家・ジョビンの曲。
彼がLAのホテルで、レコーディングのためにシナトラを待つ間に書かれたものだとか。
英語の歌詞は、後にジョビン本人が書きました。
曲調は軽快ですが、歌詞を読むと悲しみも込められていることが分かります。
タイトルが「深い悲しみ」という意味ですからね。
想う人が私の元に来てくれたら、この苦しみはなくなるのに。という感じでしょうか。
意味はこんな感じ。
私の心の中の深い悲しみ
消え去って欲しい
そしてまた再び歌いたい
私の日々はまた
太陽の光と薔薇色に満ちたものになる
私の人生は楽しい歌で満たされるのよ
悲しみへの扉は閉じられる
そう、あなたが現れるその日から
「先生、Tristezaって分かりますか? 私、ああいう曲が歌いたくて。」
友人のピアニストが
「Tristezaって知ってる? 明るい感じの曲だからキッズライブでいいんじゃないかな?」
と、何度もその曲名を耳にする機会があったので、どんな曲か調べてみました。
なるほど、曲調はとても楽しそうなボサノバ!
「ラララ〜ラ〜」が何度も繰り返される。きっと楽しい内容の曲に違いない!!
【曲名】 Tristeza ( Portuguese:1966年 / English:1980年 )
- Music and Lyrics by Antonio Carlos Jobim
【曲について】
ブラジル音楽を代表する作曲家・ジョビンの曲。
彼がLAのホテルで、レコーディングのためにシナトラを待つ間に書かれたものだとか。
英語の歌詞は、後にジョビン本人が書きました。
曲調は軽快ですが、歌詞を読むと悲しみも込められていることが分かります。
タイトルが「深い悲しみ」という意味ですからね。
想う人が私の元に来てくれたら、この苦しみはなくなるのに。という感じでしょうか。
意味はこんな感じ。
私の心の中の深い悲しみ
消え去って欲しい
そしてまた再び歌いたい
私の日々はまた
太陽の光と薔薇色に満ちたものになる
私の人生は楽しい歌で満たされるのよ
悲しみへの扉は閉じられる
そう、あなたが現れるその日から
Someone To Watch Over Me [曲の備忘録 ~スタンダード]
よくCMでも使われる名曲です。
最近では野村不動産「PROUD」のCMで使われました。
【曲名】 Someone To Watch Over Me (1926年)
- Music by George Gershwin
- Lyrics by Ira Gershwin
【曲について】
ガーシュウィンの作曲。ミュージカル「Oh, Kay!」のために書かれたものですが
1992年のミュージカル「Crazy For You」でも使われました。
今ではバラードで歌われるのが定番となっていますが、最初に演奏された時は
アップテンポのスウィングだったそうです。
1926年。
1920年代アメリカといえば、狂騒の20年代と言われた時代です。
第一次大戦が終わり、新製品や新技術が生まれ、都市化が進み、社会が大きく変動しました。
映画やジャズが大衆のものになり、娼婦ではない普通の女性が堂々とメイクをするようになった。
ちなみに日本では、1926年は昭和元年。
そんな時代の音楽です。
もう100年近くも前の歌になるんですね。名曲は歌い継がれるものですね。
意味はこんな感じ。
<verse>
古いことわざで「恋は盲目」とあるけれど
「求めよ、さらば与えられん」とも言われるわね
だから私は探し求めるわ
私の心にある運命の人を
あちこち探し回っているけど
まだその人には出逢えない
きっと忘れられない大恋愛になるわ
そして一生心を痛めるような思い出になったりして
私の名前に彼のイニシャルを加えるのよ
ああ教えて
この迷える子羊の羊飼いはどこにいるの?
<chorus>
どうしても出逢いたい人がいるの
そしてきっとその人が
私を見守ってくれる人となる
私は森で迷ってしまった子羊
見守ってくれるその人のためなら
私はいい子でいられるわ
他の女の子たちがハンサムだと思うような人じゃなかったとしても
それでも彼は 私の心を開く鍵を持っているのよ
誰か彼に伝えて
どうか もっと急いで私を追いかけてきてと
ああ 私はこんなに必要としているのよ
私を見守ってくれるその人のことを
私はライブでは「Misty」や「Stardust」などの超有名バラードを一曲歌うのですが、
この曲もそんなリストの一つとして加えてみたいと思います。
最近では野村不動産「PROUD」のCMで使われました。
【曲名】 Someone To Watch Over Me (1926年)
- Music by George Gershwin
- Lyrics by Ira Gershwin
【曲について】
ガーシュウィンの作曲。ミュージカル「Oh, Kay!」のために書かれたものですが
1992年のミュージカル「Crazy For You」でも使われました。
今ではバラードで歌われるのが定番となっていますが、最初に演奏された時は
アップテンポのスウィングだったそうです。
1926年。
1920年代アメリカといえば、狂騒の20年代と言われた時代です。
第一次大戦が終わり、新製品や新技術が生まれ、都市化が進み、社会が大きく変動しました。
映画やジャズが大衆のものになり、娼婦ではない普通の女性が堂々とメイクをするようになった。
ちなみに日本では、1926年は昭和元年。
そんな時代の音楽です。
もう100年近くも前の歌になるんですね。名曲は歌い継がれるものですね。
意味はこんな感じ。
<verse>
古いことわざで「恋は盲目」とあるけれど
「求めよ、さらば与えられん」とも言われるわね
だから私は探し求めるわ
私の心にある運命の人を
あちこち探し回っているけど
まだその人には出逢えない
きっと忘れられない大恋愛になるわ
そして一生心を痛めるような思い出になったりして
私の名前に彼のイニシャルを加えるのよ
ああ教えて
この迷える子羊の羊飼いはどこにいるの?
<chorus>
どうしても出逢いたい人がいるの
そしてきっとその人が
私を見守ってくれる人となる
私は森で迷ってしまった子羊
見守ってくれるその人のためなら
私はいい子でいられるわ
他の女の子たちがハンサムだと思うような人じゃなかったとしても
それでも彼は 私の心を開く鍵を持っているのよ
誰か彼に伝えて
どうか もっと急いで私を追いかけてきてと
ああ 私はこんなに必要としているのよ
私を見守ってくれるその人のことを
私はライブでは「Misty」や「Stardust」などの超有名バラードを一曲歌うのですが、
この曲もそんなリストの一つとして加えてみたいと思います。
Waltz For Debby [曲の備忘録 ~スタンダード]
たとえ大好きな歌でも、「この歌手が歌うからいい」みたいな歌い手ありきの歌は、カラオケでも積極的に歌いません。
自分で歌っちゃうと、ちょっと違う気がする。
例えばサザン。大好きだけど、私がどう歌っても桑田佳祐にはならない。
さてこの曲に関しては、ボーカルよりインストが大好き。
いやー、だってこれはインストの曲でしょ!エヴァンスでしょ!!
。。でも、メロディーが好きなので、試しに歌ってみることにしました。
【曲名】 Waltz For Debby (1956年)
- Music by Michael Bill Evance
- Lyrics by Lees Gene
【曲について】
ピアニストのビル・エヴァンスが、1956年に当時2歳だった姪っ子のデビーちゃんを想って作曲したもの。
最もよく知られているのは、1961年のビレッジヴァンガードでのライブ録音。
歌詞は後から付けられたもの。
エヴァンスと親しかったジャズ評論家のジーン・リースが作詞しました。
この曲については、ちょっと前に別の記事「歌詞に入りこむ」で書きましたが、
http://tomoxsings.blog.so-net.ne.jp/2018-06-06
歌詞が、な、泣ける!!!!
つい涙が出てきてしまうので、もううんざりするまで歌い込んでからステージに立たないといけない曲です。
意味はこんな感じ。
彼女のかわいらしい世界は
お人形やピエロ
王子様や紫色の大きなクマさんでいっぱい
そこに住んでる僕の大好きな女の子は
僕たち疲れた大人が浮かべる不安そうな表情には
全く気付きもしない
太陽の光の中で
自分にしか聞こえない音楽に合わせて踊る
どこか彼女の頭の中で
金で紡がれた歌だ
でも彼女はあっという間に大きくなり
人形や王子様やつまらないクマとも
お別れするだろう
彼女に捨てられる時 人形たちは泣くんだろうな
「さよなら」とささやきながら
人形たちは寂しがるだろう
そして僕も同じように思うのだろうな
自分で歌っちゃうと、ちょっと違う気がする。
例えばサザン。大好きだけど、私がどう歌っても桑田佳祐にはならない。
さてこの曲に関しては、ボーカルよりインストが大好き。
いやー、だってこれはインストの曲でしょ!エヴァンスでしょ!!
。。でも、メロディーが好きなので、試しに歌ってみることにしました。
【曲名】 Waltz For Debby (1956年)
- Music by Michael Bill Evance
- Lyrics by Lees Gene
【曲について】
ピアニストのビル・エヴァンスが、1956年に当時2歳だった姪っ子のデビーちゃんを想って作曲したもの。
最もよく知られているのは、1961年のビレッジヴァンガードでのライブ録音。
歌詞は後から付けられたもの。
エヴァンスと親しかったジャズ評論家のジーン・リースが作詞しました。
この曲については、ちょっと前に別の記事「歌詞に入りこむ」で書きましたが、
http://tomoxsings.blog.so-net.ne.jp/2018-06-06
歌詞が、な、泣ける!!!!
つい涙が出てきてしまうので、もううんざりするまで歌い込んでからステージに立たないといけない曲です。
意味はこんな感じ。
彼女のかわいらしい世界は
お人形やピエロ
王子様や紫色の大きなクマさんでいっぱい
そこに住んでる僕の大好きな女の子は
僕たち疲れた大人が浮かべる不安そうな表情には
全く気付きもしない
太陽の光の中で
自分にしか聞こえない音楽に合わせて踊る
どこか彼女の頭の中で
金で紡がれた歌だ
でも彼女はあっという間に大きくなり
人形や王子様やつまらないクマとも
お別れするだろう
彼女に捨てられる時 人形たちは泣くんだろうな
「さよなら」とささやきながら
人形たちは寂しがるだろう
そして僕も同じように思うのだろうな
Bewitched [曲の備忘録 ~スタンダード]
また次なるバラードに挑戦します。
アレンジを加えて色々変化を楽しむのも大好きだけど、基本的にメロディーが美しいバラードの曲は、
そのままを、聴き手の心に響くように、美しく歌いあげるのが一番良いと思っています。
そして、それが一番難しい。
だからこそ、楽しい!
私のリーダーライブでは、よく最後のセットで、ピアノやギターとのデュオの曲を一つ入れています。
ここで選ぶバラードは、だいたい、ぶっつけ本番でやることが多いです。
個人的に、挑戦でありお楽しみであり、とても好きな時間
ライブにいらっしゃる方は、是非最後のセットまで残って、聴いていただけたら嬉しいです。
さてー次はこの曲!
かなり昔に、勧められた曲です。
【曲名】 Bewitched (1940年)
- Music by Richard Rodgers
- Lyrics by Lorenz Hart
【曲について】
「Bewitched(Bewitched, Bothered and Bewildered)」、邦題は「魅せられて」
「Bewitched」と言えば、その昔「奥様は魔女」というアメリカのテレビ番組の原題でもあります。
魔法にかけられる、というような意味です。
とはいっても、この曲と番組は全く関係ありません。
Richard RodgersとLorenz Hartという黄金コンビによる、ブロードウェイミュージカル「Pal Joey」の曲です。
とんでもないプレイボーイのJoeyが心から惹かれてしまうのは、お堅い女性Vera。
そのVeraもJoeyに惹かれていき、そんなシーンで歌われる歌です。
バカな男を好きになっちゃったわ。と、そんな歌。
1940年ってどんな年だったのかというと、
ヒトラー率いるドイツ軍がヨーロッパの周辺国に侵攻しまくっていたり、日独伊三国軍事同盟が成立したり、世界が大戦へとなだれ込もうという間際でした。
東京ではこの年、ダンス禁止令なんてものが出されて、ダンスホールも閉鎖されたんですって!
学生時代に世界史でこんなことを勉強した時には、政治のことばかり書いてあったけど、そんな時代でも流行りの音楽はあったんですね。
意味はこんな感じ。
<verse>
そう、彼はおバカな男。
でもそんなおバカさんなところが彼の魅力なの
すっかり恋してしまった私の心は
隠しきれないわね
恋をすればいつでもそう
最近また切なくて夜も眠れない
このどうしようもない男が
私の調子をすっかり狂わせてるの
<Chorus>
またドキドキしてる また夢中になってる
一人で子どもみたいに にやけたりメソメソしたり
また魅了されて、悩まされて、惑わされてるわ
眠れないし これからも眠れないでしょう
恋する気持ちが私に教えるのよ 眠るべきではないと
また魅了されて、悩まされて、惑わされてるわ
完全に自分を見失ってしまった
でも私は構わないわ
彼は確かに冷たい
私の気持ちを笑うかもしれない
それでも彼の笑顔が好きだから
構わないと思えるわ
彼のために歌うわ
春が来るたびに何度でも
そして彼に寄り添える日を夢見るの
また魅了されて、悩まされて、惑わされてるわ
アレンジを加えて色々変化を楽しむのも大好きだけど、基本的にメロディーが美しいバラードの曲は、
そのままを、聴き手の心に響くように、美しく歌いあげるのが一番良いと思っています。
そして、それが一番難しい。
だからこそ、楽しい!
私のリーダーライブでは、よく最後のセットで、ピアノやギターとのデュオの曲を一つ入れています。
ここで選ぶバラードは、だいたい、ぶっつけ本番でやることが多いです。
個人的に、挑戦でありお楽しみであり、とても好きな時間
ライブにいらっしゃる方は、是非最後のセットまで残って、聴いていただけたら嬉しいです。
さてー次はこの曲!
かなり昔に、勧められた曲です。
【曲名】 Bewitched (1940年)
- Music by Richard Rodgers
- Lyrics by Lorenz Hart
【曲について】
「Bewitched(Bewitched, Bothered and Bewildered)」、邦題は「魅せられて」
「Bewitched」と言えば、その昔「奥様は魔女」というアメリカのテレビ番組の原題でもあります。
魔法にかけられる、というような意味です。
とはいっても、この曲と番組は全く関係ありません。
Richard RodgersとLorenz Hartという黄金コンビによる、ブロードウェイミュージカル「Pal Joey」の曲です。
とんでもないプレイボーイのJoeyが心から惹かれてしまうのは、お堅い女性Vera。
そのVeraもJoeyに惹かれていき、そんなシーンで歌われる歌です。
バカな男を好きになっちゃったわ。と、そんな歌。
1940年ってどんな年だったのかというと、
ヒトラー率いるドイツ軍がヨーロッパの周辺国に侵攻しまくっていたり、日独伊三国軍事同盟が成立したり、世界が大戦へとなだれ込もうという間際でした。
東京ではこの年、ダンス禁止令なんてものが出されて、ダンスホールも閉鎖されたんですって!
学生時代に世界史でこんなことを勉強した時には、政治のことばかり書いてあったけど、そんな時代でも流行りの音楽はあったんですね。
意味はこんな感じ。
<verse>
そう、彼はおバカな男。
でもそんなおバカさんなところが彼の魅力なの
すっかり恋してしまった私の心は
隠しきれないわね
恋をすればいつでもそう
最近また切なくて夜も眠れない
このどうしようもない男が
私の調子をすっかり狂わせてるの
<Chorus>
またドキドキしてる また夢中になってる
一人で子どもみたいに にやけたりメソメソしたり
また魅了されて、悩まされて、惑わされてるわ
眠れないし これからも眠れないでしょう
恋する気持ちが私に教えるのよ 眠るべきではないと
また魅了されて、悩まされて、惑わされてるわ
完全に自分を見失ってしまった
でも私は構わないわ
彼は確かに冷たい
私の気持ちを笑うかもしれない
それでも彼の笑顔が好きだから
構わないと思えるわ
彼のために歌うわ
春が来るたびに何度でも
そして彼に寄り添える日を夢見るの
また魅了されて、悩まされて、惑わされてるわ
The Gift(Ricado Bossa Nova) [曲の備忘録 ~スタンダード]
今ごろ新年のご挨拶をするのも遅すぎますが、2017年もよろしくお願いいたします!
年末年始は体調を崩し続けて、参りました
しかもパソコンの環境を完全に新しくしたんですが、Windowsから久しぶりのMac。
いちいち思い出しながらやらなくてはならず、諸々の作業が全く追いついておりません
さて、今度の新曲はこちら!ボサノバです!
昨年末に聴きに行ったライブで歌われていたものがとても素敵で、自分も歌いたくなったという、いつもの単純な理由です。
聴きに来てください!
【曲名】 The Gift(Ricado Bossa Nova) (1959年)
- Music by Djalma Ferreira
- Lyrics by Luiz Antônio(ポルトガル語)、Paul Francis Webster(英語)
【曲について】
もともとはポルトガル語のボサノバの曲。
1965年頃からジャズの曲として流行りだしたそうです。
原題は、『Recado』。ポルトガル語で、「贈り物」という意味。
この世の中で一番の贈り物は、愛。
そして私が唯一欲しいものは、あなたの愛。
そういう感じの歌です。
意味はこんな感じ。
ベルベットの手袋も 真珠のネックレスもいらない
私が欲しいのは 愛という贈り物
金の指輪もいらない
むしろ全ての星が消え去って 私たち二人きりになった時
あなたと夢を語り合いたい
愛という贈り物は尊いもの
春の日の ほんの少しの魔法のように
愛の贈り物とは
誰もが求める黄金の夢
だから覚えておいて
私からの愛という贈り物を決して拒まないで
愛はいつまでも心に響き続けるメロディーのようにもなるけど
春の若いワインのように 指の間からするりとこぼれ落ちてしまうこともあるから
だからダーリン 優しくキスをして
いつか秘密の星が輝き 私たち二人を楽園へ導いてくれるまで
どんな運命が待っていようとも 私に言えるのは
愛こそが最上の贈り物であるということ
年末年始は体調を崩し続けて、参りました
しかもパソコンの環境を完全に新しくしたんですが、Windowsから久しぶりのMac。
いちいち思い出しながらやらなくてはならず、諸々の作業が全く追いついておりません
さて、今度の新曲はこちら!ボサノバです!
昨年末に聴きに行ったライブで歌われていたものがとても素敵で、自分も歌いたくなったという、いつもの単純な理由です。
聴きに来てください!
【曲名】 The Gift(Ricado Bossa Nova) (1959年)
- Music by Djalma Ferreira
- Lyrics by Luiz Antônio(ポルトガル語)、Paul Francis Webster(英語)
【曲について】
もともとはポルトガル語のボサノバの曲。
1965年頃からジャズの曲として流行りだしたそうです。
原題は、『Recado』。ポルトガル語で、「贈り物」という意味。
この世の中で一番の贈り物は、愛。
そして私が唯一欲しいものは、あなたの愛。
そういう感じの歌です。
意味はこんな感じ。
ベルベットの手袋も 真珠のネックレスもいらない
私が欲しいのは 愛という贈り物
金の指輪もいらない
むしろ全ての星が消え去って 私たち二人きりになった時
あなたと夢を語り合いたい
愛という贈り物は尊いもの
春の日の ほんの少しの魔法のように
愛の贈り物とは
誰もが求める黄金の夢
だから覚えておいて
私からの愛という贈り物を決して拒まないで
愛はいつまでも心に響き続けるメロディーのようにもなるけど
春の若いワインのように 指の間からするりとこぼれ落ちてしまうこともあるから
だからダーリン 優しくキスをして
いつか秘密の星が輝き 私たち二人を楽園へ導いてくれるまで
どんな運命が待っていようとも 私に言えるのは
愛こそが最上の贈り物であるということ
Look For The Silver Lining [曲の備忘録 ~スタンダード]
半年ほど前、「Jazz Singer's Handbook」という本を買ってみました。
ジャズボーカルの心構え的なところから、曲のアレンジ、リハーサルでの留意点などに至るまで、詳細に書かれた本でした。初心者にも分かりやすく解説されていたけど、プロとして活動しているシンガーにも大変勉強になる本!
久しぶりに勉強した充実感が味わえる一冊でした。
で、その中で参考曲として入っていたのが、この曲。
全く知らなかったけど、内容がとても良いのです。 前向き!!
【曲名】 Look For The Silver Lining (1919年)
- Music by Jerome Kern
- Lyrics by B.G. DeSylva
【曲について】
「Zip, Goes a Million」というミュージカルのために作られた曲。このミュージカルはあまりヒットしなかったようですが、その後、Judy Garland等によってカバーされて有名になってきた曲だそうです。
"Every cloud has a silver lining." ということわざがあります。
どんな雲でも、その裏側は輝いている
どんな曇り空でも、その上は輝いている
つまり、
悪いと思えることでも、全てのことには良い面があるんだよ。ということ。
意味はこんな感じ。
青空に雲がかげり始めたら
その裏の輝きを探してごらん
思い出して
どこかに太陽は輝いているんだ
君がやるべきことは
その太陽を君のために輝かせること
心を歓喜で満たせば
哀しみや争いはどこかへ消え去る
だからいつでもその輝きを探してごらん
そして人生の明るい面を見つけよう
ジャズボーカルの心構え的なところから、曲のアレンジ、リハーサルでの留意点などに至るまで、詳細に書かれた本でした。初心者にも分かりやすく解説されていたけど、プロとして活動しているシンガーにも大変勉強になる本!
久しぶりに勉強した充実感が味わえる一冊でした。
で、その中で参考曲として入っていたのが、この曲。
全く知らなかったけど、内容がとても良いのです。 前向き!!
【曲名】 Look For The Silver Lining (1919年)
- Music by Jerome Kern
- Lyrics by B.G. DeSylva
【曲について】
「Zip, Goes a Million」というミュージカルのために作られた曲。このミュージカルはあまりヒットしなかったようですが、その後、Judy Garland等によってカバーされて有名になってきた曲だそうです。
"Every cloud has a silver lining." ということわざがあります。
どんな雲でも、その裏側は輝いている
どんな曇り空でも、その上は輝いている
つまり、
悪いと思えることでも、全てのことには良い面があるんだよ。ということ。
意味はこんな感じ。
青空に雲がかげり始めたら
その裏の輝きを探してごらん
思い出して
どこかに太陽は輝いているんだ
君がやるべきことは
その太陽を君のために輝かせること
心を歓喜で満たせば
哀しみや争いはどこかへ消え去る
だからいつでもその輝きを探してごらん
そして人生の明るい面を見つけよう
Ballad Of The Sad Young Men [曲の備忘録 ~スタンダード]
先日ライブで歌ったバラードです。(この記事の方が後になっちゃった)
【曲名】 Ballad Of The Sad Young Men (1959年)
- Music by Tommy Wolf
- Lyrics by Fran Landesman
【曲について】
ピアニスト菊池太光氏が休憩中にピアノを弾きながら、「この曲、おおちさん好きそう」 と言っていました。
曲のタイトルを聞いてみたけど、全く知らない。
しかも、暗い。
こんな暗い曲、全然好きじゃないけどっ!!
と思っていたけど、帰ってからよくよく調べたら、
私が大好きな 「Spring Can Really Hang You Up The Most」 と同じ作曲家のものでした。
二曲とも、1959年「The Nervous」という舞台のために作られたもので、この舞台はあまりヒットしなかったようです。
とくに盛り上がりのない、淡々とした、けれども美しいメロディー。
(内容は絶望感に溢れているけど。)
ということで歌ってみることにしました。
意味はこんな感じ。
哀しい若者たちの歌を歌おうか
ウイスキーをグラスいっぱいにして
知らせはまた悪いことばかり
夢はもう捨てるんだね
哀しき若者たちはみな
バーカウンターに座り
毎日見るのは夜のネオンばかり
星なんてすっかり見ちゃいない
哀しき若者たちはみな
夜の街をさまよい
夜通し飲むんだ
おぼれないようにもがきながら
哀しき若者たちはみな
寒い夜に歌う
そうして忘れようとする
自分たちが老いていくことを
哀しき若者たちはみな
その若さゆえに苦しくなる
精一杯強がり
真実から逃げようとする
秋がくると木の葉は色づき
ゆっくりと人の心も枯れていく
哀しき若者たちはみな老いていく
とても残酷なことに
哀しき若者たちはみな
微笑んでくれる女をさがす
ほんの少しの間でも
抱きしめられる誰かを
疲れきった少女は
自分の全てを尽くし
哀しき男のために
明るく振る舞おうとする
ぼんやり薄汚れた月が
上から見下ろしている
哀しき若者たちが
抱き合うことを楽しんでいるのを
できそこないの月よ
哀しき若者たちを照らしてやってくれ
お前の照らす光で
彼らがもう一度家へ帰れるように
哀しき若者たちのために
それにしても、ジャズミュージシャンにも知られていない。
歌って沢山あるんですねえ。
【曲名】 Ballad Of The Sad Young Men (1959年)
- Music by Tommy Wolf
- Lyrics by Fran Landesman
【曲について】
ピアニスト菊池太光氏が休憩中にピアノを弾きながら、「この曲、おおちさん好きそう」 と言っていました。
曲のタイトルを聞いてみたけど、全く知らない。
しかも、暗い。
こんな暗い曲、全然好きじゃないけどっ!!
と思っていたけど、帰ってからよくよく調べたら、
私が大好きな 「Spring Can Really Hang You Up The Most」 と同じ作曲家のものでした。
二曲とも、1959年「The Nervous」という舞台のために作られたもので、この舞台はあまりヒットしなかったようです。
とくに盛り上がりのない、淡々とした、けれども美しいメロディー。
(内容は絶望感に溢れているけど。)
ということで歌ってみることにしました。
意味はこんな感じ。
哀しい若者たちの歌を歌おうか
ウイスキーをグラスいっぱいにして
知らせはまた悪いことばかり
夢はもう捨てるんだね
哀しき若者たちはみな
バーカウンターに座り
毎日見るのは夜のネオンばかり
星なんてすっかり見ちゃいない
哀しき若者たちはみな
夜の街をさまよい
夜通し飲むんだ
おぼれないようにもがきながら
哀しき若者たちはみな
寒い夜に歌う
そうして忘れようとする
自分たちが老いていくことを
哀しき若者たちはみな
その若さゆえに苦しくなる
精一杯強がり
真実から逃げようとする
秋がくると木の葉は色づき
ゆっくりと人の心も枯れていく
哀しき若者たちはみな老いていく
とても残酷なことに
哀しき若者たちはみな
微笑んでくれる女をさがす
ほんの少しの間でも
抱きしめられる誰かを
疲れきった少女は
自分の全てを尽くし
哀しき男のために
明るく振る舞おうとする
ぼんやり薄汚れた月が
上から見下ろしている
哀しき若者たちが
抱き合うことを楽しんでいるのを
できそこないの月よ
哀しき若者たちを照らしてやってくれ
お前の照らす光で
彼らがもう一度家へ帰れるように
哀しき若者たちのために
それにしても、ジャズミュージシャンにも知られていない。
歌って沢山あるんですねえ。